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Bull Note米国株 デイリー戦略ノート

WEEKLY · 2026 / W30

2026/07/20–24 週 (W30) — Tesla・Alphabet 決算ショックで Mag7 が 1 日 $800B 消失、指数は 2 週連続下落。物色は不動産・金融へ

US 7/20–24 の週、S&P500 は週間 -0.6% (7,411.98)・ナスダックは -2% (24,975.82) と 2 週連続の下落。震源は 7/22 引け後の Tesla・Alphabet 決算で、翌 7/23 に『AI 設備投資 (CapEx) で売られる』第 3 波が炸裂。Tesla は EPS 4 割ミス・FCF マイナス転落で週間 -19%、Alphabet はクラウド +82% の好決算でも 2026 CapEx を $195-205B へ増額し単日で -$294B (過去最大の時価総額消失)。Mag7 は 7/23 だけで約 $800B を失った。だが指数の内側では資金が不動産 (+2.3%)・エネルギー (+1.4%)・金融へ広がり、テック (-2.4%) 一極からの分散が続いた。週の前半は中東緊張再燃で原油が一時 $100 超と、地政学とインフレ懸念も相場を揺らした。来週 (7/27–31) は FOMC (7/29) と Microsoft・Meta・Apple・Amazon 決算という『四半期で最も忙しい週』。

執筆: kinjo19 分で読了弱気

好決算でも AI CapEx で売られる第 3 波。Tesla・Alphabet が Mag7 を沈め、物色は AI の外側へ。

今週のまとめ

US 7/20–24 の週は S&P500 週間 -0.6% (7,411.98)・ナスダック -2% (24,975.82) と 2 週連続下落。震源は 7/22 引け後の Tesla・Alphabet 決算で、翌 7/23 に『AI CapEx で売られる』第 3 波が炸裂。Tesla は EPS 4 割ミス・FCF マイナス転落で週間 -19%、Alphabet はクラウド +82% でも 2026 CapEx 増額で単日 -$294B (過去最大)。Mag7 は 7/23 だけで約 $800B 消失。だが物色は不動産 (+2.3%)・エネルギー・金融へ広がり、テック (-2.4%) 一極からの分散が続いた。原油は週前半に一時 $100 超。来週は FOMC (7/29) + メガキャップ 4 社決算の最大の山場。

週末マーケット スナップショット

SPX0.60%

S&P 500 (7/24 週末)

7,411.98

-44.62

IXIC2.00%

NASDAQ Comp (7/24 週末)

24,975.82

-509.00

DJI+0.00%

Dow 30 (7/24 週末)

51,947.25

+0.00

VIX+10.04%

VIX (7/24 週末)

18.41

+1.68

US10Y+2.63%

10Y Yield (7/24)

4.68

+0.12

USDJPY+2.12%

USD/JPY (7/24)

163.60

+3.40

SPX
-0.60%
IXIC
-2.00%
DJI
+0.00%
VIX
+10.04%
US10Y
+2.63%
USDJPY
+2.12%
主要指数の週次騰落 (%)。中央が 0、緑=上昇・赤=下落で、バー長は変化率の大きさに比例。

主要シグナル

空売り比率 / AD ライン / Put/Call / VIX / 機関フロー など (週次)

今週の地合い

決算ショックで警戒

Tesla・Alphabet で Mag7 が 7/23 に $800B 消失。2 週連続下落

勝ちセクター

不動産 +2.3%

エネルギー +1.4%・通信 +0.86% も。テック逃避の受け皿

負けセクター

テック -2.4%

半導体・Mag7 主導。AI CapEx 懸念が直撃

週の主役

Tesla -19% / Alphabet -$294B

7/22 引け後決算 → 7/23 暴落。好決算でも CapEx で売られた

VIX 週末

18.41

週間 +10% と上昇。恐怖圏の入り口

地政学

原油一時 $100 超

週前半に中東緊張再燃。インフレ懸念で利上げ確率も上昇

来週の山場

JST 7/30 (木) 03:00 FOMC

US 7/29。+ Microsoft・Meta・Apple・Amazon 決算

決算シーズンの現在地

FactSet Earnings Insight

Q2 2026 · FactSet 2026-07-24 時点

ピーク接近

ブレンド EPS +37.9% は 2021 以来最高だが、その大半は Alphabet の $99B 評価益。除けば +25.9%。ビート率 86% でも株は売られる非対称相場。

ブレンド EPS 成長率

+37.9%

Alphabet 除き +25.9% / 6月末 +23.2%

ブレンド売上成長率

+13.2%

6月末 +12.2% → 現在

EPS ビート率

86%

5年平均 78% / 10年平均 76%

EPS サプライズ

+39.3%

Alphabet 除き +12.6% (異常値で歪む)

フォワード 12M P/E

20.1

5年 19.9 / 10年 19.0

報告済み割合

27%

本番は最終週 (MSFT/Meta/Apple/Amazon)

ビート銘柄の反応

「ビートしても売られる」— Alphabet は売上/EPS ビート・Cloud +82% でも CapEx 増額で 7/23 に -7.1%

ミス銘柄の反応

ミスは過剰に罰される — Tesla は EPS 4 割ミス・FCF マイナス転落で週間 -19%

  • Alphabet 1 社で当該期間の指数の利益ドル増加額の 92% を占める ($99B の未実現評価益)
  • Mag 7 +31.1% vs その他 493 社 +22.8% (Micron・NVIDIA 除くと +16.8% — 成長の核は半導体/AI)
  • ハイパースケーラー 2026 CapEx 合計 ~$725-760B (前年比 +77〜84%)。業界全体 FCF は前年比 -91% へ

出典: FactSet Earnings Insight

来週の主要イベント

経済指標・決算・金融政策・政治イベントを重要度順に。時刻は JST 表記。

★★★ 重要度 (4)
JST 7/30 (木) 03:00金融政策

FOMC 政策金利発表 + Warsh 議長会見

US 7/29。据え置き 66% だが利上げ確率 36% へ上昇

JST 7/30 (木) 早朝決算

Microsoft・Meta 決算 (US 7/29 AMC)

AI CapEx ガイダンスが焦点

JST 7/31 (金) 早朝決算

Apple・Amazon 決算 (US 7/30 AMC)

Apple は最高値圏、Amazon は AWS 成長率

JST 8/1 (金) 21:30経済指標

コア PCE (6月) + 米雇用統計 (NFP、7月)

Fed の物価正本 + 雇用

0. 今週のヘッドライン

  • 🏆 今週の主役: Tesla と Alphabet の決算ショック。US 7/22 (水) 引け後の 2 社の決算を機に、翌 7/23 (木) に「AI 設備投資 (CapEx) で売られる」第 3 波が炸裂した。Tesla は EPS 4 割ミス・FCF マイナス転落で週間 -19%Alphabet はクラウド +82% の好決算でも 2026 CapEx を $195-205B へ増額し単日で -$294B (過去最大の時価総額消失)。Mag7 は 7/23 だけで約 $800B を失った。
  • 🌊 隠れたテーマ: 指数を沈めたのは巨大テックだけ。テック (-2.4%) が週を押し下げる裏で、資金は不動産 (+2.3%)・エネルギー (+1.4%)・金融・通信へ広がった。7 月を貫く「AI 一極からの分散」がこの週も続いた。
  • ⚠️ 警戒: 週前半は中東緊張の再燃で原油が一時 $100 超まで跳ね、インフレ懸念から利上げ確率が上昇。VIX は週間 +10% と恐怖圏の入り口へ。「決算ショック × 地政学 × 金利」の三重の逆風だった。
  • 📅 来週の山場: JST 7/30 (木) 03:00 の FOMC (US 7/29) と、Microsoft・Meta (JST 7/30 早朝)・Apple・Amazon (JST 7/31 早朝) の決算という「四半期で最も忙しい週」。

1. 今週の振り返り — 5 営業日で何が起きたか

この週は 7/22 引け後の Tesla・Alphabet 決算を境に、相場が明確に崩れた。 週の前半は原油高と半導体安でじり安、後半は 2 社の決算ショックで急落し、指数は 2 週連続の下落となった。

週次の数字 (7/24 週末)

指数週末終値週次騰落コメント
SPX7,411.98-0.6%2 週連続下落。決算ショックで後半失速
NASDAQ Comp24,975.82-2.0%週の最弱指数。Mag7・半導体主導
Dow51,947.25底堅い原油安の恩恵とディフェンシブ物色で相対的に強い
VIX18.41+10%恐怖指数が週間 2 桁上昇。警戒の入り口

今週の 3 大ドライバー

① Tesla・Alphabet 決算 — 「好決算でも AI CapEx で売られる」第 3 波

7 月を貫く「AI 成長より収益性」のテーマが、この週の 2 社の決算で頂点に達した。7/22 引け後、Alphabet は Google Cloud +82% の好決算を出しながら、2026 年の設備投資 (CapEx) ガイダンスを $180-190B → $195-205B へ増額し「2027 はさらに大幅増」と明言。翌 7/23 に株価は -7.1% と、単日で -$294B という同社史上最大の時価総額を失った。

同じ 7/22 引け後の Tesla は、売上こそ過去最高だったが調整後 EPS が予想を 4 割下回り、CapEx +142%・FCF マイナス転落で 7/23 に -14.5%、週間では -19% と沈んだ。2 社を含む Mag7 は 7/23 の 1 日だけで約 $800B の時価総額を失った。7/16 の TSMC、それ以前の NVIDIA・Dell・Broadcom に続く「売上ビートでも CapEx 増額で売られる」パターンの、最も大規模な炸裂だった。

📚 用語: 設備投資 (CapEx) とは Capital Expenditure の略で、企業がデータセンター・半導体・設備などの長期資産に投じる支出のこと。AI 各社が競って積み増している GPU クラスタやデータセンター建設がこれにあたる。将来の成長のための投資だが、短期的にはフリーキャッシュフロー (FCF) を圧迫する。市場が「成長」を評価する局面では CapEx 増は買い材料だが、「収益性」を要求する局面では同じ CapEx 増が売り材料に反転する。この週はまさにその反転が最も激しく起きた。

② 原油一時 $100 超 — 中東緊張の再燃とインフレ懸念

週の前半は地政学が主役だった。中東情勢の緊張再燃で原油 (Brent) が一時 $100 を超え、インフレ再燃への警戒が広がった。これが FOMC の利上げ確率を押し上げ、株の重石になった (原油はその後、翌週 7/27 にイラン攻撃休止で -8.7% と急落する)。

③ 物色の広がり — テックが沈む裏で不動産・金融が買われた

指数を押し下げたのは巨大テックと半導体だけで、その裏では資金が幅広く分散した。不動産 (+2.3%)・エネルギー (+1.4%)・通信 (+0.86%) が上昇し、テック (-2.4%) から明確に資金が逃げた。7 月を通じた「AI 一極からの分散」が、この週も継続した。


2. セクター ローテーション — 週次の勝ち負け

この週のセクター表は「テックだけが沈み、それ以外は底堅い」という 7 月の縮図だった。 資金はリスクの高いテックから、金利敏感・ディフェンシブ・景気敏感へ横移動した。

セクター (ETF)週次騰落ドライバー
勝ち: 不動産 (XLRE)+2.3%金利敏感。テック逃避の受け皿で最強
勝ち: エネルギー (XLC)+1.4%週前半の原油高 ($100 超) で買われた
勝ち: 通信 (XLC)+0.86%Alphabet 安を他銘柄が相殺
負け: テクノロジー (XLK)-2.4%Mag7・半導体の決算ショックが直撃

🎯 要点: 「テック売り = 弱気」と単純に読まない。 週間で S&P500 が -0.6% にとどまったのは、テックの下げを不動産・金融・エネルギーが相殺したためだ。3-12 ヶ月の視点では、この「AI の外側への広がり」が定着するかどうかが焦点。等加重指数が時価加重を上回る状態が続けば、調整があっても浅く済みやすい。ただし、この分散が「新しい強気材料」ではなく「テックからの逃避」である点は割り引いて見る必要がある。


2.5 決算シーズンの現在地 — 集計データの読み筋 (FactSet Earnings Insight)

数値スコアカードはページ上部の「決算シーズンの現在地」カード に構造化表示される (frontmatter factsetPulse)。 本文ではその数字を繰り返さず、解釈に集中する。決算シーズンの谷間 (FactSet 月次更新) なら 2-3 行に圧縮して OK。 ここはあくまで週末ダイジェスト。集計の深掘り (複数ソースのバリュエーション比較・マクロ予想等) は マーケット インサイト コレクションに切り出しているので、該当する最新記事があればリンクする。

ページ上部のスコアカード (FactSet 7/24 時点・27% 報告済み) を踏まえ、S&P500 全体が決算サイクルのどこにいるかを読み解きます。集計の深掘りは Q2 決算スコアカード (中盤) に切り出しています。

  • 益成長のフェーズ — 「見かけの絶好調」に注意: ブレンド EPS 成長率 +37.9% は 2021 年以来最高だが、その大半は Alphabet の $99B 評価益による会計上の膨張だ。FactSet 自身が「Alphabet 1 社で指数の利益ドル増加額の 92% を占める」と注記しており、実勢を映す Alphabet 除きの +25.9% が真の姿。LSEG (non-GAAP ベース) の +24.4% ともほぼ一致する。集計のヘッドラインを鵜呑みにせず、会計調整後で局面を読む必要がある。
  • ビート/ミスの市場反応 — 構造変化のサイン: この週の特徴は「ビートしても売られる」だ。Alphabet は売上・EPS ビート・クラウド +82% でも CapEx 増額で -7.1%、Tesla は EPS 4 割ミスで -14.5%。ビートの報酬が消え、CapEx 増額と FCF 悪化の懲罰だけが効く歪んだ地合いが、決算が絶好調な週に指数が沈んだ根本原因だ。
  • バリュエーション: フォワード P/E 20.1 は 5 年平均 (19.9)・10 年平均 (19.0) をやや上回る「過熱一歩手前」。記録的な利益成長 (分母の EPS 上振れ) が P/E を押し下げてはいるが、割高さが緩衝材を失わせている。

📚 用語: フォワード P/E とは 向こう 12 ヶ月の予想 EPS で株価を割った株価収益率のこと。過去の実績で割る「実績 P/E」より将来を織り込む。ただし水準単独では割高・割安を判断できず、必ずその指数自身の 5 年・10 年平均と比較して相対評価する。S&P500 の 20.1 が「割高一歩手前」と言えるのは、5/10 年平均 (19.0-19.9) をやや上回るからで、絶対値の 20 倍そのものが高いわけではない。

🎯 要点: 局面は「ピークアウト」。次回 FactSet Update では最終週 (7/29-30) 後のブレンド成長率と Alphabet 除きの値を確認する。 ビート率 86% という絶対的な強さは AI 投資ブームの成熟を示すが、採点基準が「成長」から「収益性」へ移ったことは、AI 相場が最も熱かった局面を過ぎつつあることを示唆する。時価総額の過半を占める MSFT/Meta/Apple/Amazon の決算が集計を大きく動かす。


2.7 クレジットと流動性

指標最新値4 週変化解釈
HY OAS (高利回りスプレッド)2.79%-0.04pt縮小基調でリスクオン。クレジットは決算ショックを深刻視していない
IG OAS (投資適格スプレッド)0.80%+0.03ptほぼ横ばい。信用不安は見られない
10Y 実質金利 (TIPS)2.43%+0.25ptプラス圏で上昇。株の PER には逆風
ブレークイーブン インフレ率 (10Y)2.21%-0.01pt落ち着いた水準。原油高でも期待インフレは安定
RRP (逆レポ残高)$1.38B-$2.2Bほぼ枯渇。流動性放出の余地は乏しい
TGA (財務省一般会計)$829.6B-$89.1B減少で市場へ流動性放出
準備預金 (Fed バランスシート)$3,062B+$110.7B増加。銀行間ストレスの兆候なし

クレジット市場は決算ショックを深刻視していない (HY OAS 2.79% と低位安定)。株の急落は「信用不安」ではなく「AI CapEx の再評価」という業績・バリュエーション要因であることを裏づける。


2.9 ポジショニング

先物 (CFTC レバレッジドファンド)Net ポジション前週比含意
S&P500 (E-mini)-322,865 (売り越し)+42,137売り越しだが縮小。ショートカバーの動き
ナスダック 100 (E-mini)-74,690 (売り越し)-10,672売り越し拡大。テック弱気が強まる

CFTC COT データは 7/21 時点 (火曜集計・金曜公表)。レバレッジドファンドはナスダック 100 で売り越しを拡大しており、決算ショック前からテックに慎重だった。一方 S&P500 はショートカバーで売り越しを縮小しており、指数全体では極端な弱気には傾いていない。

⚠️ 注記: COT は 7/21 時点で、7/22-23 の決算ショックを反映していない。 火曜集計・金曜公表の 3 日遅れのため、Tesla・Alphabet 決算後のポジション変化は次回データ (7/28 集計・8/1 公表) を待つ必要がある。この時点の数字は「ショック直前のポジション」として読む。


3. 個別銘柄の週次ハイライト — 決算 2 社

この週の主役は 7/22 引け後に決算を出した 2 社に尽きる。詳細は各決算記事に譲り、ここでは要点を圧縮する。

3.1 Tesla — 売上過去最高でも EPS 4 割ミス、週間 -19%

売上は過去最高の $28.24B (+26%) でビートしたが、調整後 EPS $0.33 が予想 ($0.53) を約 4 割下回った。販促値引きと規制クレジット急減で自動車粗利率が悪化し、営業利益率は 1.4% に沈んだ。AI・Robotaxi・Optimus への投資で CapEx +142%・FCF マイナス転落。翌 7/23 に -14.5%、週間 -19% と約 1 年ぶりの最悪の決算反応。アナリスト目標は $130〜$600 と極端に割れ、「EV メーカーか AI プラットフォームか」で評価が二極化した。→ 決算記事

3.2 Alphabet — クラウド +82% の好決算でも CapEx 増額で -7.1%

売上 $119.8B (+24%)・Google Cloud +82% と絶好調だったが、2026 CapEx を $195-205B へ増額し「2027 さらに大幅増」と示唆。Q2 の FCF が上場来初のマイナス ($-5.9B) に転落したことを嫌気し、翌 7/23 に -7.1% (単日 -$294B、同社史上最大)。アナリストは目標株価を下げつつ格付けは強気を維持しており、「成長への疑い」ではなく「投資回収の時間軸への疑問」で売られた。→ 決算記事


4. 来週の経済カレンダー — それぞれがなぜ重要か

来週 (7/27-31) は「四半期で最も忙しい週」。FOMC とメガキャップ 4 社の決算、そして週末の Core PCE + NFP が一直線に並ぶ。

JST 日付 / 時刻イベント重要度解釈
JST 7/30 (木) 03:00FOMC 政策金利発表 + Warsh 議長会見 (03:30)★★★★★US 7/29。据え置き 66% だが利上げ確率が 36% へ上昇。来週最大の山場
JST 7/30 (木) 早朝Microsoft・Meta 決算 (US 7/29 AMC)★★★★AI CapEx ガイダンスが焦点。Alphabet と同じ反応が続くか
JST 7/31 (金) 早朝Apple・Amazon 決算 (US 7/30 AMC)★★★★Apple は最高値圏、Amazon は AWS 成長率と CapEx
JST 8/1 (金) 21:30コア PCE (6月) + 米雇用統計 (NFP、7月)★★★★Fed の物価正本 + 雇用。FOMC 直後の答え合わせ

📚 用語: なぜ FOMC の「声明の一語」まで読まれるのか FOMC (連邦公開市場委員会) は米国の政策金利を決める会合で、市場が注目するのは金利の数字だけではない。声明文の文言の微妙な変化と、議長会見のニュアンスから「次の一手」を読み取る。特に今回は Warsh 議長がフォワードガイダンスを減らす方針のため、限られた言葉の解釈に神経が集中する。据え置きでも「タカ派的な据え置き」か「ハト派的な据え置き」かで株の反応は正反対になりうる。


5. 来週の決算 — 注目銘柄

US 日付銘柄時間注目 KPI
US 7/29 (水) 引け後MSFTAMCAzure 成長率 (40% 台維持か)・AI CapEx
US 7/29 (水) 引け後METAAMC広告成長・Reality Labs 損失・AI CapEx
US 7/30 (木) 引け後AAPLAMCサービス成長・中国売上・iPhone サイクル
US 7/30 (木) 引け後AMZNAMCAWS 成長率・CapEx・小売マージン

6. 来週のシナリオ — 強気 / 弱気の分岐点

来週の値動きを左右する「もし X なら Y」を整理します。

  • 強気シナリオ: FOMC が「ハト派的な据え置き」で終わり、Microsoft・Meta・Apple・Amazon が「CapEx はピークアウトし FCF は守られる」と示せば、7 月に売られた巨大テックが一気に切り返す余地。物色の広がりと合わされば指数は最高値圏を再試行できる。
  • 弱気シナリオ: FOMC が「タカ派的な据え置き」で利上げ観測が固まり、メガキャップ 4 社が Alphabet・Tesla と同じ「好決算でも CapEx 増額で売られる」反応を続ければ、AI 相場の調整はもう一段深くなる。8-10 月の季節的弱さも重なる。
  • 分岐点: 最大の不確実性は「メガキャップ 4 社の CapEx ガイダンスへの市場反応」。EPS のビート幅ではなく、CapEx をどれだけ引き上げ、そのリターンをどう説明するかを見る。FOMC の声明の一語と合わせ、来週で 7 月の「AI 収益性」テーマが一度決着する。

📚 季節性・アノマリー: いまは 5〜10 月のSell in May悪い半年』の後半。とりわけ 8〜10 月は歴史的に株式が最も弱まりやすい季節で、薄商い + ボラ上昇になりやすい。2026 は中間選挙年で、歴史的には年前半軟調 → 秋に底 → 年末反発が定番だ。ただしアノマリーは『過去の平均的傾き』であって毎回当たらない。AI 相場という強い個別要因があると季節性は簡単に上書きされるため、頭の片隅の背景として置く。


7. 今週の学び — 長期投資家として覚えておくべきこと

この週の教訓を一言でまとめれば「好決算が良い株価を意味するとは限らない」。 採点基準が変わった局面では、数字の絶対値より「市場が今、何を評価しているか」を読むことが決定的に重要になる。

用語 / 概念

  1. 市場反応の非対称性 — 好決算 (ビート) に株価が反応せず、悪材料 (ミス・CapEx 増額) だけに大きく反応する状態。この週の Alphabet (ビートでも -7.1%)・Tesla (ミスで -14.5%) が典型で、「何が織り込み済みか」を測るバロメーターになる。
  2. 会計上の一時利益 — 株式評価益などの本業外の要因で、GAAP 純利益が実勢以上に膨らむこと。Alphabet の Q2 純利益 +298% は $99B の未実現評価益が大半で、FactSet の集計 (+37.9%) すら 1 社で 92% を占めるほど歪んだ。数字は必ず「本業ベース」に直して読む。
  3. 投資回収 (ROIC) の時間軸 — 巨額の設備投資が、いつ・どれだけの利益率で回収されるか。この週の売りは「成長への疑い」ではなく「$200B 規模の AI 投資をいつ回収できるのか」という時間軸への疑問だった。

パターン / 経験則 (1 つ)

  • 「好決算でも CapEx 増額で売られる」パターンは、決算シーズンの中盤以降ほど連鎖しやすい。 先に決算を出した銘柄 (TSMC・Alphabet・Tesla) の株価反応が「テンプレート」になり、後続銘柄 (来週の MSFT・Meta・Amazon) の投資家が同じ物差しで身構えるためだ。1 社目のショックが 2 社目・3 社目の期待値を先回りで押し下げる。

監視指標の閾値表

指標7/24 週末値警戒水域含意
VIX18.41> 20 で警戒、> 25 で守備週間 +10%。恐怖圏の入り口
10Y Yield4.68%> 4.80% で株売り加速週間で上昇。原油高 + 利上げ懸念
USD/JPY163.60> 160 で介入リスク40 年ぶり円安圏を更新
HY OAS2.79%> 4.0% で信用不安低位安定。クレジットは平穏

8. データソース・引用

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この週のデイリー戦略ノート

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