2026/08/26 — NVIDIA の 7 連敗が止まった日。ただし止めたのは、AI ではなく原油だった
US 8/25 (火) は S&P500 7,677.28 (+0.32%)。主役は NVIDIA の 7 連敗ストップ (+2.19%) だが、反発を作ったのは AI の新材料ではなく原油の急落だった。イランの戦争プレミアム剥落で USO -4.58%、10 年債利回りは 4.64% へ 6.5bp 低下し、金利に敏感な高 PER 銘柄が買い戻された。一方 DICK'S Sporting Goods は通期 EPS 見通しを 11.00-12.00 ドルへ切り下げ -30.68% と 2023 年以来最悪。ただし本体の既存店売上は +4.9%、崩れたのは買収した Foot Locker (-3.6%) だった。消費者信頼感 89.4 は 7 か月ぶり低水準、7 月新築住宅販売は -10.5% と 1 月以来の低さ。等加重 RSP は -0.07% で、指数の上昇はメガキャップとバイオテクの 2 本柱に依存している。JST 8/26 (水) 21:30 のコア PCE と同日引け後の NVIDIA 決算が、この構図の答え合わせになる。
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2026/08/31–09/04 週 — S&P500 は +0.09%。動いたのは原油と円と、AI の勝者の顔ぶれだった
指数が動かない週ほど、中身は入れ替わっている。原油 +9.7%、円 +2%、11 セクター中 8 つが下落した凪の 1 週間
- マンスリー2026年8月約 22 分
2026年8月 マンスリー — S&P500 +2.62% の上昇は、最初の 5 営業日で終わっていた。利上げ確率が往復して戻ってきた月
上昇は最初の 1 週間で終わっていた。市場は同じ月のうちに「利上げは消えた」と「利上げは来る」を往復し、振り出しの近くで 8 月を終えた。
- 決算AVGO Q3 FY26約 11 分
AVGO Q3 FY26 — AI 半導体 +221% で前四半期比 +54%。それでも全社ガイダンスが 1% 足りず 2 期連続で売られた
AI は前四半期比 +54% で加速し、自社ガイダンスも上回った。それでも売られた。問われているのは事業ではなく、株価に入っている期待の高さである。
- 決算LULU Q2 FY26約 11 分
LULU Q2 FY26 — EPS も粗利益率も上振れ。だが良かった数字はどちらも関税還付でできていた
上振れた EPS も粗利益率も、剥がすと一度きりの関税還付が残った。3 度目の下方修正で、市場は「一時的な不振」という説明を採らなくなった。
- 経済指標米雇用統計 (NFP) 8月約 16 分
8月分 米雇用統計 (NFP) — +16.2 万人で予想の 3 倍。同時に 7 月の「雇用が減った」が改定で消えた
予想の 3 倍という見出しより重いのは改定のほうだった。8 月上旬の相場が織り込んだ「雇用の減少」は、後から消えた。
- 決算DKS Q2 FY26約 14 分
DKS Q2 FY26 — 本体の既存店売上は +4.9%。株価を -30% にしたのは、買った側ではなく買われた側だった
本体の既存店売上は +4.9% と好調でシェアを獲得した一方、買収した Foot Locker が通期セグメント損益を黒字 1.10-1.50 億ドルから赤字 0.40-0.80 億ドルへ約 1.9 億ドル逆回転させ、通期 EPS 見通しは 13.50-14.50 → 11.00-12.00 ドルへ。株価は -30.68% と 2023 年以来最悪の日となった。
- 決算INTU Q4 FY26約 12 分
INTU Q4 FY26 — 上振れて売られた決算。ただし「ガイダンス未達」の半分は会計定義の変更だった
第 4 四半期は売上・EPS ともに明確に上振れたが、FY2027 の売上成長を +9-10% へ減速させ時間外 -10.23%。EPS ガイダンスの「大幅未達」は Non-GAAP 定義変更 (株式報酬 5.81 ドル算入) による見かけ上のもので、真の失望は TurboTax +2-3%・Mailchimp -1〜0% という成長エンジンの失速にある。
- デイリーDAILY · 2026 / W35約 40 分
2026/08/25 — 半導体だけが売られ Dow は上げた。値上げが「悪材料」になる局面に入った
US 8/24 (月) は S&P 500 -0.28%、NASDAQ -0.76% に対し Dow が +0.26% と逆行した分裂相場。作ったのは半導体で、SMH -2.43%、Micron -5.83%。引き金は NVIDIA が AI サーバー価格を 2027 年初出荷分から 15% 超引き上げると顧客に通知したという報道だった。値上げが売り材料になったのは、理由がメモリ価格高騰というコスト側の問題だったからである。サーバー DRAM は 2026 年第 1 四半期だけで約 2 倍。同時に資金は金融 (XLF +1.29%)・生活必需品 (XLP +1.70%)・公益 (XLU +1.05%) へ移り、大型バリュー (IWD +0.40%) が大型グロース (IWF -1.10%) を上回った。低ボラティリティは高ベータを 2.9 ポイント上回っている。9 月 FOMC は利上げを約 65% 織り込む局面。JST 8/26 (水) 21:30 にコア PCE・GDP 改定値・耐久財受注が同時刻に出て、同日引け後に NVIDIA 決算が来る。
- デイリーDAILY · 2026 / W34約 28 分
2026/08/20 — 指数は +0.21%。だが動いたのは指数ではなく、市場の中身だった
US 8/19 (水) は S&P500 7,707.98 (+0.21%) と 3 営業日ぶりに反発した。だが指数の数字はこの日の実態を映していない。等加重の RSP が +1.04% と 5 倍動き、11 セクター中 9 つが上昇する一方、テクノロジーだけが -1.07% と逆行した。主役は Moderna で、Merck との個別化 mRNA がんワクチンが第 3 相で主要評価項目を達成し +176.97%、出来高は 3 か月平均の約 27 倍。Merck +12.60%、BioNTech +21.96% と、1 社の臨床結果が mRNA プラットフォーム全体の再評価へ波及した。同時に米財務省が長期国債の買い戻しを倍増すると発表し 30 年債利回りは 9bp 低下。前日まで市場を圧迫した長期金利に当局が直接介入した形である。ただし金利が下がっても CoreWeave -2.47%・Nebius -9.87% と高負債の AI 銘柄は戻らなかった。金利だけでは説明できない選別が始まっている。
- 決算TGT Q2 FY26約 12 分
TGT Q2 FY26 — EPS 2 倍の半分は関税還付。本当の朗報は客数 +3.6% だった
希薄化後 EPS 4.11 ドルは前年比 2 倍だが 1.65 ドルは IEEPA 関税の一過性還付。還付を除く 2.46 ドルが予想 2.33 ドルを上回り、既存店 +3.8%・客数 +3.6% と見出しより中身のほうが強い決算だった。
- 経済指標FOMC 議事要旨 (7/28-29 会合分)約 12 分
7月 FOMC 議事要旨 — 9-3 で据え置き。だが「多くの参加者」が利上げの必要性を認めていた
据え置きの採決は 9-3。反対 3 名は全員が利上げを主張し、議事要旨は『インフレが低下しなければ引き締めが必要』と条件を明示した。論点は利下げか据え置きかではなく、据え置きか利上げかへ移っている。
- デイリーDAILY · 2026 / W33約 14 分
2026/08/15 — 小売売上高が -0.6% と大きく崩れた日に、Russell 2000 が最高値で引けた
US 8/14 (金) は消費関連の 2 指標が同時に崩れた日だった。7 月 小売売上高は前月比 -0.6% (予想 +0.1%)、8 月 ミシガン大 消費者信頼感 (速報) は 51.0 (予想 54.5、前月 55.2)。それにもかかわらず株式の下げは限定的で、S&P500 7,785.76 (-0.17%)、NASDAQ 26,729.16 (-0.28%)、Dow 53,732.41 (-0.20%)。むしろ Russell 2000 は 3,068.42 (+0.51%) と上昇し、最高値で引けている。消費が崩れた日に小型株が最高値を取った理由は、Warsh 体制下の Fed が「据え置きか利上げか」を議論しているためで、弱い指標が利上げ回避として買われる倒錯した構図にある。ただし 10 年債利回りは 4.696% (+3.6bp)、30 年債は 5.265% (+5.4bp) と上昇しており、市場は利上げ観測の後退だけを買って長期金利の上昇を無視した形である。この矛盾は 3 営業日後に清算されることになる。Applied Materials は全項目が予想超えでも -5.35%。