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Bull Note米国株 デイリー戦略ノート

DAILY · 2026 / W27

2026/06/30 — テック猛反発で Q2 締め、NASDAQ +1.5% / Alphabet Dow 初日 +3.7% / 年金リバランス $165B を消化

US 6/30 (月) は半導体主導のテック猛反発で S&P 500 +0.79%・NASDAQ +1.52%。Alphabet が Dow 入り初日で +3.7%、AMD +7.7% / Intel +7%。Q2 は S&P +14%・NASDAQ +20% と 2020 年以来最高の四半期で着地。年金リバランス $165B (JPMorgan 推計) の売り圧力を完全消化した強さが印象的。Chicago PMI 56.7 は予想 61 割れ。VIX 16.45 へ低下。

執筆: kinjo24 分で読了強気

TL;DR

US 6/30 (月) は半導体主導のテック猛反発で S&P 500 +0.79%・NASDAQ +1.52%。Q2 は S&P +14%・NASDAQ +20% と 2020 年以来最高の四半期で着地。Alphabet (GOOGL) が Dow 入り初日に +3.7% と歴史的イベント。AMD +7.7%・Intel +7% と半導体が一斉反発。年金リバランス推計 $165B の機械的売りを消化し、テック・オーバーシュートの買い戻しが勝った 1 日。Chicago PMI 56.7 は予想 61.0 割れで製造業の減速シグナルも、市場は無視。

マーケット スナップショット

SPX+0.79%

S&P 500 (6/30 終値)

7,449.36

+58.51

IXIC+1.52%

NASDAQ Comp (6/30 終値)

26,213.72

+391.47

DJI+0.26%

Dow (6/30 終値)

52,319.20

+136.04

RUT+0.46%

Russell 2000 (6/30 終値)

3,024.37

+13.87

VIX6.80%

VIX (6/30 終値)

16.45

-1.20

US10Y+1.01%

10Y Yield (6/30)

4.42

+0.05

WTI0.01%

WTI 原油 (6/30)

69.49

-0.01

USDJPY+0.41%

USD/JPY (6/30)

162.60

+0.67

SPX
+0.79%
IXIC
+1.52%
DJI
+0.26%
RUT
+0.46%
VIX
-6.80%
US10Y
+1.01%
WTI
-0.01%
USDJPY
+0.41%
主要指数の前日比 (%)。中央が 0、緑=上昇・赤=下落で、バー長は変化率の大きさに比例。

主要シグナル

空売り比率 / AD ライン / Put/Call / VIX / 機関フロー など

今週の山場

NFP JST 7/2 (木) 21:30

6月 米雇用統計。5月は +172k 大ビート → 年内利下げ消滅のきっかけ

今朝の主役

AMD +7.7% / INTC +7%

半導体セクター一斉反発。テック全体の買い戻し

市場テーマ

Q2 締め・2020年以来最高

S&P +14%・NASDAQ +20%・Dow +12% の四半期

Dow 入替

GOOGL IN / VZ OUT

Alphabet Dow 初日 +3.7%。130年の歴史で Big Tech 5社目

警戒シグナル

Chicago PMI 56.7

予想 61.0 割れ。製造業の減速シグナル

リスクオン度

6 / 10

VIX 16.45 で低位安定。ただし Fear & Greed 31 で Fear 圏

USD/JPY

162.60

162 超で介入リスク高まる。前日 161.80 からさらに上昇

年金リバランス

$165B 売り推計

JPMorgan 推計。機械的売りを完全消化

この月のマンスリー戦略ノート

この日を含む 1 ヶ月の総括と来月の主要イベント

MONTHLY · 2026年6月

2026年6月 マンスリー — 「利下げの死」と大転換、AI 多幸感の絶頂から Warsh タカ派ショックへ。テック -5% vs ヘルスケア +8% のグレート・ローテーション

「利下げの死」と大転換。AI 多幸感の絶頂から Warsh タカ派ショックへ。SPX -3%・NASDAQ -6% に対し Dow +2%・Russell +3%。テック→バリューのグレート・ローテーション。

0. 今朝のヘッドライン

  • 🏆 主役: 「半導体猛反発で Q2 を有終の美」。AMD +7.7%・Intel +7.0%・NVIDIA +2.6% で半導体セクターが一斉反発。前週の NASDAQ 5 日続落 (-4.6%) を取り返す勢いで、Q2 最終日を締めくくった
  • 🌊 隠れたテーマ: 「Alphabet (GOOGL) が Dow に初参戦」。Verizon と入替で JST 6/30 (月) 寄りから正式組入れ。初日は +3.7% と好発進。Dow の Big Tech は AAPL / AMZN / MSFT / NVDA に続く 5 社目
  • ⚠️ 警戒: 年金リバランス推計 $165B (JPMorgan) の機械的売りは消化したが、Fear & Greed 31 (Fear 圏) + USD/JPY 162.60 が介入リスク。Chicago PMI 56.7 (予想 61.0 割れ) で製造業に減速の兆し
  • 📰 引け後速報: Nike (NKE) が 6/30 AMC で Q4 決算発表。売上 $11.0B・EPS $0.72 で大幅上振れだが、IEEPA 関税還付の一時ベネフィット $0.52 込み。実力値の見極めが焦点
  • 📅 今週の山場: JST 7/1 (火) 23:00 ISM 製造業 + JST 7/2 (木) 21:30 6 月米雇用統計 (NFP)。7/2 は US 13:00 ET 早期引け、7/3 (金) は独立記念日振替休場

1. 昨夜 (US 6/30 (月)) 引け値レビュー

🎯 要点: NASDAQ +1.52% でテックが主導権を取り戻し、Q2 を 2020 年以来最高の四半期で締めた。

数字 (簡潔に)

指数終値騰落コメント
SPX7,449.36+0.79%前週末 7,354 から反発。7,400 回復
NASDAQ Comp26,213.72+1.52%5 日続落を止め、大幅反発
Dow52,319.20+0.26%2 日連続最高値更新。GOOGL 寄与
Russell 20003,024.37+0.46%3,000 台を維持、小型株も堅調
VIX16.45-6.8%前日 17.65 から急低下。安心感

🎯 要点: 「年金の売りを吸収し、テックが主導権を取り戻した Q2 最終日」。 NASDAQ は前週 -4.6% の下落を 1 日で +1.52% 取り返す力強さ。Q2 全体では S&P 500 +14%・NASDAQ +20%・Dow +12% と 2020 年以来最高の四半期で着地した。

なぜテックが反発したか — 3 つのドライバー

① 半導体セクター一斉反発 — AMD +7.7%、Intel +7.0%

AMD と Intel がそれぞれ +7% 超の急騰。前週は Apple メモリ危機 (-6.6%) と利益確定売りで半導体が大きく下げていたが、Q2 最終日にリスクオンのビッドが入った。

背景は AI インフラ投資の継続期待。Micron の好決算 (US 6/25 引け後、+15.7%) が「メモリ需要は構造的」と確認し、AMD (YTD +163%) と Intel (YTD +277%) への買い戻しが加速した。

AMD は $577、Intel は $141 で引け、広範なセクターの巻き返しとなった。

📚 用語: ウィンドウドレッシングとは 四半期末にファンドマネージャーが保有報告書の見栄えを整えるため、その四半期で好パフォーマンスだった銘柄を駆け込みで買う行動。Q2 に +163%〜+277% だった半導体株は典型的な対象で、最終日の買い需要が通常より膨らむ。制度的な需給であり、ファンダメンタルズの変化ではない点に注意。

② Alphabet Dow 初日 — 130 年の歴史で Big Tech 5 社目

S&P Dow Jones Indices は JST 6/24 (火) に Alphabet (GOOGL) の Dow 組入れを発表。Verizon (VZ) との入替が JST 6/30 (月) 寄りから発効し、初日に +3.7% ($350.24) と好発進した。

Dow は株価加重指数のため、低株価の Verizon ($42 前後) はウェイトが約 0.5% しかなかった。GOOGL ($338→$350) はその約 8 倍のウェイトで組入れされ、AI・クラウド・デジタル広告の代表として指数に厚みが加わる。

Dow には既に Apple・Amazon・Microsoft・NVIDIA が入っており、Big Tech 5 社が名を連ねる歴史的な構成となった。

📚 用語: 株価加重指数 (Price-Weighted Index) とは 各構成銘柄の「株価」をそのままウェイトに使う指数。Dow が代表例。株価が高い銘柄ほど指数への影響が大きい。対照的に S&P 500 は時価総額加重。Dow に GOOGL ($350) が入り VZ ($42) が外れると、テクノロジーの動きが指数により強く反映される構造になる。

③ 年金リバランス $165B の売りを消化

JPMorgan の推計では、Q2 末のグローバル機関投資家による株式売り・債券買いのリバランスは約 $165B (過去 4 年で最大)。米国年金だけでも $30B の売り圧力とされた。

背景は米国年金の積立比率が 110% (2001 年以来最高) に達し、リスク配分を削減する動機が強まったこと。

「株が上がりすぎたので配分を戻す」という機械的な売りであり、ファンダメンタルズとは無関係。US 6/30 にこの売りを吸収し NASDAQ +1.5% だったことは、テック需要の底堅さを裏付ける。

🎯 要点: 年金の機械的売りは数日で消化される一過性の圧力。 大事なのは「売り圧力の後にどちらに動くか」。今回は即座にテックが買い戻された。

前日の振り返り — 構造変化のサイン

  • SMCI -8.1% がテック高に逆行 = 台湾での NVIDIA チップ密輸疑惑に関する家宅捜索報道が直撃。半導体セクター全面高のなかで最大の下落銘柄に。コンプライアンスリスクが再浮上
  • Q2 に NASDAQ +20% vs 等加重 S&P (RSP) +0.2% と「テック集中」が極端に = 少数の大型テックが指数を引き上げ、それ以外は横ばい。ブレッドスの狭さは過去の天井局面と類似するリスク要因
  • USD/JPY 162.60 で「介入ゾーン」が再接近 = NFP 大ビートからの金利上昇でドル高が再加速。162-165 は日銀・財務省の介入実績レンジ。JST 7/2 (木) 21:30 の NFP が上振れれば 165 接近の可能性

2. 今日のテーマ分析 — 市場が何を語っているか

テーマ 1: Q2 は 2020 年以来最高 — でもブレッドスは警告を発している

🎯 要点: 指数は絶好調だが、「何社で上がっているか」をチェックしないと楽観の罠にはまる。

Q2 の成績は輝かしい。S&P 500 +14%、NASDAQ +20%、Dow +12%。しかし等加重 S&P 500 (RSP) は Q2 でわずか +0.2% と、時価総額加重との乖離が 2023 年の「Magnificent 7 相場」を彷彿させる。

セクター 50 日線超は 5/11 本 (定点観測で 🟡) で、11 セクター中 6 セクターが 50 日線を下回っている。CNN Fear & Greed は 31 (Fear 圏) と、指数の最高値更新にもかかわらずセンチメントが冷え込んでいる。

これは「大型テック以外は参加できていない」ことの反映。

📚 用語: マーケットブレッドス (Market Breadth) とは 指数の上昇が「幅広い銘柄で起きているか、一部に集中しているか」を測る指標群。騰落線 (Advance-Decline Line)、50 日線超え銘柄数、等加重指数 vs 時価総額加重指数の比較などがある。ブレッドスが広い上昇は持続性が高く、狭い上昇は「少数銘柄の失速で急落」のリスクを孕む。

テーマ 2: Alphabet の Dow 入りが象徴する「Big Tech 寡占」

Dow に Big Tech が 5 社 (AAPL / AMZN / MSFT / NVDA / GOOGL) 揃った。130 年の歴史で初めて、テクノロジーが指数の最大セクターとなる。

Dow は株価加重なので NVDA ($2,700 台) が圧倒的最大ウェイト、次いで AMZNMSFTGOOGL の組入れでテック合計ウェイトは約 30% に達し、パッシブ資金 (Dow 連動 ETF の DIA、AUM 約 $38B) のフローがテックに集中する構造を強化する。

逆にテック・セクターが調整すれば、Dow の下落率が従来より大きくなる両刃の剣でもある。

🎯 要点: Dow が「テック指数化」すると、DIA への資金流入がそのままテックの買い圧力に変わる。 逆のリスクにも留意。

テーマ 3: Q2 決算シーズン入り — EPS +23% で「切り上がる推定」という異例

Q2 2026 の S&P 500 推定 EPS 成長率は +23.1% (FactSet 6/26 時点)。通常は決算シーズン入りにかけて推定が切り下がるが、今回は 3 月末の +18.8% から 上方修正された異例のパターン。

Micron の大幅サプライズ ($25.11 vs $20.86 予想) が指数全体を押し上げた。ガイダンスもポジティブ 63 社 vs ネガティブ 48 社と、企業側が強気。フォワード 12M P/E は 20.1 で 5 年平均 (19.9)・10 年平均 (18.9) を上回る割高域だが、EPS が実際に +23% で着地すれば正当化される水準。

銀行 (JPM / WFC / Citi) が 7/14 から本格開幕。Q2 決算シーズンの立ち上がりが Q3 以降の相場の方向を決める。

🎯 要点: EPS 推定が「切り上がって」シーズン入りするのは珍しい強気シグナル。 ただし P/E 20 超はミスへの耐性が低い。ビート/ミスの市場反応パターンに注意。

テーマ 4: Chicago PMI 56.7 — 製造業の「静かな減速」

6 月の Chicago PMI は 56.7 (前月 62.7、予想 61.0)。拡大圏 (50 超) は維持したが、-6.0pt の急低下はシグナルとして見逃せない。Dallas Fed 製造業指数も 0.0 (5 月 +0.4) とフラットに沈んだ。

ISM 製造業 (5 月は 54.0 で好調) の 6 月分が JST 7/1 (火) 23:00 に発表される。Chicago PMI の軟化は ISM の下振れリスクを示唆する。

製造業の減速は「金利高 + ドル高が実体経済に効き始めた」兆候の可能性があり、サービス業 (ISM Services 54.5) との乖離が広がるかが焦点。

🎯 要点: 製造業の軟化は短期的には「利下げ期待の復活 → 株にプラス」と読めるが、長期的には企業収益の減速リスク。 ISM 製造業が 50 を割るかどうかが次の分水嶺。


3. 注目銘柄 — 深掘り 3 社 (操作命令ではなく理解中心)

🎯 要点: 3 社とも「AI インフラ」の文脈で買われたが、ドライバーは異なる。AMD = GPU 第二極、GOOGL = 指数パッシブ、INTC = 政策 + 物語。

3.1 AMD (Advanced Micro Devices) — AI インフラの「第二の柱」が急反発

📎 公式情報源: IR ページSEC EDGAR直近決算 PRSeeking Alpha 決算

観点詳細
何が起きたか+7.7% ($577)。前週の -4.6% テック売りからの買い戻し
なぜ買われたかMicron 好決算が「AI メモリ需要は構造的」と確認し、AI インフラ全体への再評価が波及
逆風リスクバリュエーションは高水準。NVIDIA との GPU 性能差。対中輸出規制の強化リスク
長期で見るべき指標(1) データセンター売上比率、(2) MI シリーズの出荷台数、(3) Xilinx (FPGA) のクロスセル進捗
短期で警戒すべきことQ2 決算 (7 月下旬予定) でガイダンスが高い期待に届くか

長期投資家としての見方: AI インフラの NVIDIA 一極集中がリスクと見るなら、AMD は「第二の柱」として分散先の候補。ただしバリュエーションは「完璧な実行」を織り込んでおり、決算でのネガティブサプライズ耐性は低い。

3.2 GOOGL (Alphabet) — Dow 入りで新たなパッシブ買い需要

📎 公式情報源: IR ページSEC EDGAR直近決算 PRSeeking Alpha 決算

観点詳細
何が起きたかDow 組入れ初日に +3.7% ($350)。パッシブ資金の組入れ買いが集中
なぜ重要かDIA (Dow 連動 ETF) の AUM 約 $38B。GOOGL の株価加重ウェイト (~3%) で約 $1.1B の組入れ買い需要
逆風リスク司法省の独禁法訴訟 (検索独占)。AI 検索による広告モデルの構造変化リスク
長期で見るべき指標(1) Google Cloud 売上成長率、(2) AI Overviews の広告収益化、(3) YouTube 広告 ARPU
短期で警戒すべきことDow 入り後の「組入れ買い一巡」効果。過去の新規組入れ銘柄は初日以降の上値余地は限定的

長期投資家としての見方: Dow 入りは構造的なパッシブ買いのフロア (底支え) を提供する。ただし Alphabet の真価は検索 → AI への転換成功にかかっており、Q2 決算 (7 月下旬) での Cloud + AI 進捗が本質的。

3.3 INTC (Intel) — YTD +277% の「復活劇」は本物か

📎 公式情報源: IR ページSEC EDGAR直近決算 PRSeeking Alpha 決算

観点詳細
何が起きたか+7.0% ($141)。YTD +277% で半導体セクター最高のリターン
なぜ買われたかIntel 18A プロセスの外部受注期待 + CHIPS Act 補助金の本格化 + AI PC 向けチップ需要
逆風リスクアナリスト・コンセンサス目標株価 $96 は現在値を大きく下回る。ファウンドリ事業はまだ赤字
長期で見るべき指標(1) ファウンドリ外部受注の進捗、(2) 18A プロセスの歩留まり、(3) データセンター GPU (Gaudi) のシェア
短期で警戒すべきこと目標株価 $96 vs 現在 $141 の乖離。YTD +277% の過熱感が決算で試される

長期投資家としての見方: Intel の「復活物語」は CHIPS Act の政策サポートと AI PC サイクルが追い風だが、$141 はストーリーの完成を先取りした価格。ファウンドリの黒字化が確認されるまでは「物語 vs 現実」のギャップリスクが大きい。


4. 今週の経済カレンダー — それぞれがなぜ重要か

🎯 要点: 今週は ISM 製造業 (JST 7/1 火) → ADP + NFP (JST 7/2 木) の連弾。NFP が最大の山場で、発表後 3.5 時間で早期引け。

JST 日付 / 時刻イベント重要度解釈 / 公式情報源
JST 7/1 (火) 23:00ISM 製造業 (6 月)★★★★予想 53.7 (前回 54.0)。Chicago PMI 56.7 割れが下振れの前兆。ISM 公式
JST 7/1 (火) 23:00JOLTS 求人件数 (5 月)★★★予想 736 万 (前回 761 万)。労働需給の先行指標。BLS JOLTS
JST 7/2 (木) 21:15ADP 民間雇用 (6 月)★★★予想 +12.0 万 (前回 +12.2 万)。NFP の 15 分前に出る前哨戦。ADP
JST 7/2 (木) 21:306 月米雇用統計 (NFP)★★★★★今週最大の山場。予想 +11〜11.5 万・失業率 4.3%。5 月は +172k の大ビートで利下げ観測消滅。BLS
JST 7/2 (木)US 13:00 ET 早期引けNFP 発表後わずか 3.5 時間で引け。薄商いで初動が過剰に振れやすい
JST 7/3 (金)米国市場休場 (独立記念日振替)7/4 (土) が本祝日のため前日金曜が振替休場。3 連休

📚 用語: なぜ NFP が「市場を動かす王様」なのか 米雇用統計 (NFP) は毎月第 1 金曜 (今月は祝日前倒しで木曜 7/2) に発表される米労働省の雇用統計。Fed の金融政策は「雇用の最大化」と「物価の安定」の二重責務 (デュアル・マンデート) に基づくため、NFP は利上げ / 利下げの判断に直結する。5 月の +172k (予想の倍超) は「労働市場は壊れていない」と証明し、年内利下げ観測を消滅させた。


5. 今週の法案ウォッチ

🎯 要点: CHIPS Act 第 2 弾と対中規制強化が半導体の両面リスク。薬価交渉拡大はヘルスケアの下押し要因。

法案ステータス次の山場影響セクター・銘柄株価への向き
CHIPS Act 第 2 弾 (追加補助金 $20B 案)上院商務委員会で審議中7 月中の委員会採決INTC / GFS / TXN🟢
AI 規制枠組み法案 (Schumer-Rounds)両院で調整中H2 2026 に本会議NVDA / MSFT / GOOGL🟡
薬価交渉拡大法案 (IRA 拡張)下院エネルギー商務委7-8 月の mark-upUNH / LLY / PFE🔴
対中半導体輸出規制強化 (Entity List 拡大)商務省 BIS 規則案パブコメ期限 7 月下旬NVDA / AMD / LRCX🔴
連邦債務上限 (2025 年停止期限切れ後)両党で協議中秋の予算審議国債 / 金融全般🟡
エネルギー許認可改革法案上院エネルギー委7 月採決目標XOM / NEE / VST🟢

6. 来週への布石

🎯 要点: 来週は FOMC 議事要旨 (6 月分、Warsh タカ派ピボットの内部力学) と Delta 決算 (Q2 シーズンの号砲) が焦点。

JST 日付イベント重要度
JST 7/7 (月) or 7/8 (火)ISM 非製造業 (6 月)★★★★
JST 7/9 (水) 03:00FOMC 議事要旨 (6 月分)★★★★★
JST 7/10 (木) 21:30新規失業保険申請件数★★
JST 7/11 (金) 寄り前 BMODelta (DAL) Q2 決算★★★★
JST 7/14 (月) 以降大型銀行決算 (JPM / WFC / Citi)★★★★★

📚 季節性・アノマリー: 7 月は歴史的に「独立記念日ラリー」が観測されやすい月。1950-2025 年の S&P 500 の 7 月平均リターンは +1.2% で、特に上半期が好調だった年の 7 月は +2.0% 超の傾向がある。ただしアノマリーは「傾き」であって毎回当たらない。今年は NFP + ISM のマクロデータと Q2 決算シーズン開幕が方向を決める。


7. 今日の学び — 長期投資家として覚えておくべきこと

用語 / 概念

  1. ウィンドウドレッシング (Window Dressing) — 四半期末にファンドが「持っていたかった銘柄」を駆け込み買いする行動。Q2 最終日の半導体急騰の一因
  2. 株価加重指数 (Price-Weighted Index) — Dow のように株価の高い銘柄ほどウェイトが大きい指数。GOOGL ($350) の組入れと VZ ($42) の除外で、テックの指数影響度が上がった
  3. 年金リバランス (Pension Rebalancing) — 四半期末に年金基金が「株が上がりすぎた分を売り、債券を買い戻す」機械的なフロー。JPMorgan 推計 $165B は過去 4 年で最大

パターン / 経験則 (1 つ)

  • 「四半期末リバランスの売り圧力は翌週初に解消される」 (2010-2025 年の四半期末パターン): 機械的な売りが集中する最終 2 営業日の後、翌週前半に自律反発が観測される。これはファンダメンタルズの変化ではなく制度的フロー。「なぜ下がったか」を問い、機械的売りなら数日後に元に戻る傾向がある

監視指標の閾値表

指標現在値警戒水域含意
VIX16.45> 20 で警戒、> 25 で守備低位安定。テック反発と整合
10Y Yield4.42%> 4.80% で株売り加速NFP 次第で上昇リスク
Fear & Greed31< 25 で極度の恐怖指数最高値なのに Fear 圏は乖離シグナル
USD/JPY162.60> 163 で介入リスク急上昇JST 7/2 (木) NFP 上振れなら 165 接近の可能性
HYG (HY ETF)+0.03% (20 日)3 日連続下落で防衛クレジットは安定

8. 定点観測 12 指標 (継続観察)

指標前日閾値 (注意/警戒)判定
VIX16.4517.6520 / 28🟢
VIX ターム構造 (VIX÷VIX3M)0.9150.929>0.95 / >1.0 (バックワーデーション)🟢
MOVE (債券版 VIX)66.7967.10110 / 130🟢
SKEW (テール リスク)149.60144.46145 / 155🟡
Put-Call OI 比 (SPY+QQQ)>1.2 (弱気) / <0.7 (楽観過熱)
HYG÷LQD 20 日変化+0.03%-0.68%−1.0% / −3.0%🟢
セクター ETF 50 日線超本数 (11 本中)57<6 / <4🟡
CNN Fear & Greed31.331.2<25 (恐怖) / >75 (強欲)🟡
DXY 20 日変化+2.13%+2.01%+2% / +4%🟡
10Y−3M スプレッド (bp)7.097.12<0 (逆転) / <−50🟡
銅金比 20 日変化+4.33%+5.59%−3% / −6%🟢
BTC-SPY 30 日相関0.420.46<0.0 (逆相関) / >0.8 (過熱同期)🟢

🟢 6 個・🟡 5 個・🔴 0 個。全体としてリスクオン寄りだが、SKEW 149.6 (テールヘッジ需要↑) と Fear & Greed 31 (Fear 圏) の乖離が「指数は高いのにセンチメントは冷えている」ことを示す。DXY +2.13% も注意ゾーン入り。


9. リスク管理 — 個人投資家向け原則

⚠️ 注記: 今週は NFP (JST 7/2 木 21:30) + 独立記念日 3 連休で薄商い期間に入る。ポジション追加は NFP 通過後に検討が原則。

  • 半導体の +7% 急反発に飛び乗らない — ウィンドウドレッシングと年金リバランス後の自律反発が混在。NFP 前にポジションを拡大すると、上振れ時の金利急騰で再度売られるリスク
  • NFP 前にレバレッジを増やさない — 5 月 NFP (+172k) は予想の倍超で NASDAQ -4.18%。6 月も上振れなら再現の可能性。祝日前の薄商いが振幅を増幅する
  • USD/JPY 162.60 で為替ヘッジを確認 — 円建てポートフォリオは 162 超で円安恩恵が大きいが、介入による急反転にも備える
  • Fear & Greed 31 を「安全」と誤読しない — 指数が最高値なのに Fear 圏は、大型テック以外が弱いことの反映

10. データソース・引用

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本記事は情報提供のみを目的としています。投資勧誘や個別銘柄の売買推奨ではありません。記載の数値は取得時点のもので、市場開閉や訂正により変動します。投資判断はご自身の責任で行ってください。本記事の見解は執筆者個人のもので、所属組織の見解を代表するものではありません。

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