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January Barometer約 3 分1月のバロメーターとは|「1月が上がれば1年上がる」アノマリーを解説
読み: いちがつのばろめーたー
「1月の S&P500 がプラスなら、その年も上昇しやすい」という季節性アノマリー。サンタクロースラリー・1月最初の5営業日・1月全体の3指標 (January Trifecta) がそろうと特に勝率が高い。小型株が1月に強い「1月効果」とは別物。
ひとことで言うと: 1月のバロメーター (January Barometer) は「1月の S&P500 がプラスなら、その年も上がりやすい」という季節性アノマリーです。年初の 3 つの指標がそろってプラスだと特に勝率が高い一方、これは相関であって因果ではなく、外すこともあります。小型株が 1月に強い「1月効果」とは別概念です。
1月のバロメーターとは
1月のバロメーター (January Barometer) とは、Stock Trader's Almanac が提唱した「1月の S&P500 のリターンが、その年 1 年の方向を占う温度計になる」という季節性アノマリーです。"As goes January, so goes the year (1月の動きが、その年を決める)" という格言で語られます。
なかでも有名なのが January Trifecta (1月の三役そろい踏み) です。次の 3 つがすべて上昇した年は、S&P500 が 90.6% の確率で年間 +17.7% 上昇した、と集計されています。
- サンタクロースラリー (12月末 5 営業日 + 1月頭 2 営業日)
- 1月最初の 5 営業日 (First Five Days)
- 1月全体 (January Barometer 本体)
逆に、このうち 1 つでも下落だった年は、上昇確率 59.5%・平均 +2.9% に下がります。年初の地合いが、その年の傾きをある程度示唆するという考え方です。
⚠️ 「1月効果 (January Effect)」とは別物 です。1月効果は「小型株 (small-cap) が 1月に大型株を上回って上がりやすい」という別のアノマリーで、年末の損出し売りの反動 (リバウンド) が主因とされます。こちらは 1940 年代〜70 年代半ばに顕著でしたが、1980 年以降は広く知られて先回りされ、効果があいまいになっています。混同しやすいので注意してください。
なぜ重要か / 株式市場での見方
1月のバロメーターが注目されるのは、年の早い段階で「その年の傾き」の仮説を立てられる からです。1月が強ければその年に強気で臨む根拠になり、弱ければ慎重に構える材料になります。
ただし、付き合い方には注意が要ります。
- 相関であって因果ではない。1月が上がったから年間が上がるのではなく、地合いの強い年はたまたま 1月も強い、という関係に過ぎない可能性があります。
- 大きく外す年もある。1月がマイナスでも年間が大きくプラスだった例は複数あり、「バロメーターが壊れた」と話題になることもあります。
- 大統領選サイクルと交絡する。年の方向は政治カレンダー (特に中間選挙年・大統領選前年) にも左右され、1月だけで決まるわけではありません。
実務的には、1月のバロメーターは「年初に立てる作業仮説」として使い、その後の業績・金利・バリュエーションで継続的に検証・修正していくのが健全です。
関連する用語・指標
1月のバロメーターを構成する 3 指標のうち、年末の上がりやすさはサンタクロースラリーで詳しく解説しています。半年単位の Sell in May、4 年周期の大統領選サイクルと組み合わせると季節性の地図がつながります。全体像はアノマリーの解説を参照してください。
関連する用語
Market Anomaly
アノマリー
効率的市場仮説では説明できない、規則的に観測される株価のクセ (季節性・カレンダー効果など) の総称。「Sell in May」「1月効果」などが代表例で、過去の傾向であって未来を保証しない点が肝心。
Santa Claus Rally
サンタクロースラリー
12月最終 5 営業日と 1月最初の 2 営業日 (計 7 営業日) に株価が上がりやすいという季節性アノマリー。S&P500 で平均 +1.6%・勝率 77% と、通常の 7 営業日 (+0.2%) を大きく上回る。
Sell in May / Halloween Indicator
Sell in May
「5月に売って 10月末まで離れていろ」という米国市場の季節性の経験則。5〜10月 (悪い半年) のリターンが 11〜4月 (良い半年) より明確に低い傾向を指し、Halloween 効果とも呼ばれる。
Presidential Cycle
大統領選サイクル
米大統領の任期 4 年に沿って株式市場のリズムが変わるという季節性アノマリー。中間選挙年 (2 年目) が最も荒れやすく、就任 3 年目 (大統領選前年) が最も強いとされる。中間選挙年の年内安値から前年高値までの上昇が歴史的に大きい。