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Bull Note米国株 デイリー戦略ノート

用語 · ファンダ

TTM3

TTM (過去12か月) とは|直近4四半期合算の意味・LTMとの違い・株式市場での見方

読み: てぃーてぃーえむ

TTM (Trailing Twelve Months) は直近4四半期を合算した過去12か月の実績。決算ごとに最新化される回転窓で、季節要因を平準化しつつ年次よりも新しい。LTM と同義で、実績PERや EV/EBITDA の分母に使う。フォワード (予想) との対比で割安・割高や期待の織り込みを読む。

ひとことで言うと: TTM (過去12か月) は直近4四半期を足し合わせた「過去12か月の実績」。決算が出るたびに一番古い四半期を捨てて最新を足す回転窓なので、年次決算より新しく四半期単体より安定する。

TTM (過去12か月) とは

TTM (Trailing Twelve Months、過去12か月) は、直近の連続する4四半期を合算した実績値を指す。LTM (Last Twelve Months) はまったくの同義語で、実務では混在して使われる。「直近4四半期の売上・利益を足したもの」と理解すればよい。

四半期データを単純に足してもよいが、10-Q (四半期報告) が累計 (YTD) で開示される米国企業では、次の式が定番になる。

TTM = 直近の通期 + 当期の累計 − 前年同期の累計

たとえば直近通期売上 120、当四半期累計 35、前年同期累計 30 なら、TTM 売上は 120 + 35 − 30 = 125。前年同期を引くことで二重計上を防ぐ。売上のほか、EBITDA、EPS、フリーキャッシュフロー (FCF) など多くの指標が TTM ベースで作られる。

ポイントは「固定の会計年度に縛られない回転窓」であること。決算が1本出れば一番古い四半期が落ち、最新四半期が入る。これにより年次決算 (最大で約1年古くなる) よりタイムリーで、特定四半期の季節要因や一過性要因を平準化できる。

なぜ重要か / 株式市場での見方

バリュエーション指標の「分母」をどの12か月で測るかで、実績か予想かが分かれる。

  • 実績ベース (TTM/LTM): 株価 ÷ TTM EPS = 実績PER。EV ÷ TTM EBITDA = EV/EBITDA。確定値なので比較の土台が固い。
  • 予想ベース (フォワード): 今後12か月のアナリスト予想を分母にする → フォワードP/E

株式市場では期待が株価を動かすため、フォワードが重視されやすい。だが成長企業ほど予想は実績より高く出るので、フォワードP/E は実績PERより低く見える (=割安に見える) のがふつう。この実績と予想のギャップが、市場がどれだけ将来の伸びを織り込んでいるかの目安になる。ギャップが極端に開いていれば「将来の成長を前借りした株価」(priced for perfection) を疑う材料になる。

決算発表のたびに TTM は自動で最新化される。決算が市場予想を上回り EPS revision が上向けば、TTM EPS が増えて実績PERが下がり (=割安方向)、株価が同じでもバリュエーションは魅力的に映る。逆に減益決算が4四半期窓に入れば TTM が悪化し、見かけ上のPERが跳ね上がることもある。

誤解しやすい点として、TTM は通期会計年度とは一致しない。フィスカルイヤー末がバラバラな企業を横並び比較するときこそ TTM が効く一方、Non-GAAP と GAAP のどちらで合算したかで数字が変わる点には注意が要る (GAAP/Non-GAAP EPS)。

関連する用語・指標

将来予想を分母にするフォワードP/Eは TTM の対になる概念。TTM EPS を動かすEPS revision、TTM ベースで測ることの多いFCFFCFマージン、合算の前提となるGAAP/Non-GAAP EPSの違い、長期平均利益で測るCAPE (シラーPE)も併せて押さえたい。

TTM/LTM (過去12か月実績)
直近4Q合算
TTM と LTM は同義。確定した実績で、決算ごとに回転更新される
Forward (予想12か月)
今後4Qの予想
アナリスト予想ベース。成長企業ほど実績より大きく出やすい
TTM/LTM (実績) と Forward (予想) の位置づけ — 同じ EPS をどの12か月で測るか (数値は説明用の指数)
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関連する用語

Forward P/E

フォワード P/E (予想 PER)

株価を「今後 12 か月の予想 1 株利益 (EPS)」で割った予想株価収益率。実績ではなく将来予想を使うのが特徴で、単独の数値ではなく 5 年・10 年平均との比較で割高・割安を判断するのが鉄則。

EPS Revision

EPS リビジョン

アナリストによる 1 株あたり利益 (EPS) 予想の上方・下方修正。予想が引き上げられ続ける上方修正モメンタムは、最も強力な単独アルファ要因の一つとされるファンダメンタルズ指標。

FCF

FCF (フリーキャッシュフロー)

営業キャッシュフローから設備投資 (CapEx) を差し引いた、事業が生み出す自由に使える現金。会計上の利益と違って実際の現金の増減を捉えるため「本当に稼ぐ力」を映す指標とされる。

FCF Margin

FCF マージン (フリーキャッシュフロー利益率)

フリーキャッシュフロー (FCF) を売上で割った比率。売上 1 ドルのうち何セントが自由に使える現金に変わるかを示し、会計上の利益ではなく実際の現金創出力で企業の質を測る指標。

GAAP / Non-GAAP EPS

GAAP EPS と Non-GAAP EPS

GAAP EPS は会計基準どおりに計算した 1 株利益、Non-GAAP EPS はそこから一時要因や非現金費用を除いた「調整後」の 1 株利益。両者がどう違い、なぜ両方を見るべきかを解説。

CAPE / Shiller P/E

CAPE (景気循環調整後 P/E)

株価をインフレ調整済みの過去 10 年平均利益で割って算出する長期バリュエーション指標。1 年の利益のブレを均すことで景気循環の影響を取り除き、市場が割高か割安かを長期目線で測る。ロバート・シラーが普及させ「Shiller P/E」とも呼ばれる。

出典

免責: 本記事は情報提供のみを目的としています。投資勧誘や個別銘柄の売買推奨ではありません。 最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。