DAILY · JP · 2026 / W23
2026/06/05 — 日本株: 日経 -1.31% 続落、主役交代 — 前日逆行高の東エレク -6.61%・アドテスト -4.99% が今日の最大の重しに
ブロードコム ショックの 2 日目。日経平均は -1.31% と続落したが、内実は『主役交代』。前日 -11% 暴落したソフトバンクG は +0.66% と反発する一方、前日 +4.53% と逆行高だった東京エレクトロンが -6.61%、アドバンテスト -4.99% と装置株が時間差で急落。銀行 (三菱UFJ +1.58%)・トヨタ (+0.41%) は逆行高。米雇用統計 (NFP) 待ちと国内金利上昇警戒が重なった金曜日。
TL;DR
2026/06/05 の東京市場は日経平均が 66,588.12 (前日比 -882.57 円 / -1.31%) と続落。ブロードコム ショック 2 日目だが、値動きの中身は前日と『主役交代』した。6/4 に -11.28% 暴落したソフトバンクG は +0.66% と自律反発した一方、6/4 に +4.53% と逆行高だった東京エレクトロンが -6.61%、アドバンテストが -4.99% と、製造装置株が時間差で売られて今日の最大の重しになった。半導体の中での資金の向き先が日替わりで入れ替わる『選別の混乱』局面。対照的に銀行 (三菱UFJ +1.58%)・トヨタ自動車 (+0.41%)・ソニー (+0.54%) は逆行高で、日銀 6 月利上げ観測を背景にしたグロース → バリュー/金融のローテーションが続いた。USD/JPY は 159.91 と高止まり。米雇用統計 (NFP, JST 6/5 21:30) を引け後に控え、様子見も重なった。
マーケット スナップショット
日経平均株価 (6/5 終値)
66,588.12
-882.57
NF 日経225 ETF (6/5 終値)
69,700.00
-870.00
東京エレクトロン (6/5 終値)
59,450.00
-4,210.00
アドバンテスト (6/5 終値)
26,765.00
-1,405.00
ソフトバンクG (6/5 終値)
7,426.00
+49.00
三菱UFJ (6/5 終値)
3,219.00
+50.00
トヨタ自動車 (6/5 終値)
2,850.00
+11.50
USD/JPY (6/5)
159.91
-0.03
主要シグナル
空売り比率 / AD ライン / Put/Call / VIX / 機関フロー など
今夜の山場
JST 6/5 (金) 21:30
米雇用統計 (NFP)。引け後の最大イベント
主役交代
8035 東エレク -6.61%
前日 +4.53% 逆行高 → 一転して今日の最大の重し
自律反発
9984 SBG +0.66%
前日 -11.28% 暴落の反動
市場テーマ
半導体の選別の混乱
資金の向き先が日替わりで入れ替わる
逆行高
銀行・自動車
三菱UFJ +1.58%。利上げ観測でローテーション継続
国内の山場
6/15-16 日銀会合
6 月利上げ確率 78% (OIS 逆算)
USD/JPY 警戒
159.91
160 接近で介入リスク継続
海外連動
韓国 KOSPI -5.54%
同じショックでアジアは韓国が最も深い傷
0. 今朝のヘッドライン
- 🏆 主役 (交代): 前日 +4.53% と逆行高だった 東京エレクトロンが -6.61%、アドバンテスト -4.99% と、製造装置株が一転して今日の最大の重しに。半導体の中で売られる対象が日替わりで入れ替わった。
- 🌊 隠れたテーマ: 6/4 に暴落した SBG (+0.66%) は反発、6/4 に逆行高だった装置株が今日急落。ブロードコム ショックの「消化」は一直線ではなく、セクター内で売り対象がローテーションしている「選別の混乱」局面。
- ⚠️ 警戒: 米雇用統計 (NFP) が JST 6/5 (金) 21:30 と引け後に控え、様子見。さらに国内の金利上昇 (日銀 6 月利上げ観測) 警戒が半導体・グロースに重し。
- 📅 今夜/来週の山場: NFP (今夜) → 日銀会合 (JST 6/15-16)。
1. 前日 (JP 6/5 (金)) の振り返り — 構造変化のサイン
本記事は 6/4 (木) の日本株デイリー の続報。6/4 に点いたブロードコム ショックの導火線が、6/5 にどう広がったかを追う。
6/5 の東京市場で観測された「構造変化のサイン」を 2 つ記録する。
-
半導体セクター内で「売られる銘柄」が日替わりで入れ替わった。6/4 は AI ファブレス/データセンター関連 (SBG -11.28%・村田 -4.95%) が売られ、製造装置 (東エレク +4.53%) が逆行高だった。ところが 6/5 は完全に逆転 ── SBG は +0.66% と自律反発し、東エレク -6.61%・アドバンテスト -4.99% と装置株が急落。前日「規制の適用除外観測」で買われた装置株が、米半導体安の 2 日目に改めて売られ、利益確定が出た。ショックの消化は一直線ではなく、セクター内で売り対象がローテーションしている。これは「選別」が機能しているというより、まだ着地点が定まらない「選別の混乱」段階を示す。
-
グロース → バリュー/金融のローテーションは継続。半導体・グロースが連日売られる一方、銀行 (三菱UFJ +1.58%)・自動車 (トヨタ +0.41%)・ソニー (+0.54%) は逆行高。日銀 6 月利上げ観測 (会合は JST 6/15-16) が銀行の利ざや改善期待を支え、相対的な資金の受け皿になっている。6/4 から 2 日連続で「金利が上がるなら割高株から、金融・内需へ」という構図が続いた。
📚 用語: 続落 (ぞくらく) / 自律反発 (じりつはんぱつ) 「続落」は前日に続けて下落すること (6/5 の日経は 6/4 に続く 2 日続落)。「自律反発」は、ファンダメンタルズの好材料がないまま、売られすぎの反動で短期的に戻すこと。6/5 の SBG +0.66% は、前日 -11.28% の急落に対する典型的な自律反発で、トレンドの転換を意味しない。急落の翌日に出やすく、「リバウンド狙い」が入る一方で戻りが弱ければ下げ再開のサインにもなる。
数字 (簡潔に)
| 指数 / 銘柄 | 6/5 終値 | 騰落 | コメント |
|---|---|---|---|
| 日経平均株価 | 66,588.12 | -882.57 (-1.31%) | 2 日続落。6/3 の最高値 (68,402) から約 2.7% 下落 |
| NF 日経225 ETF (1321) | 69,700 | -870 (-1.23%) | 指数連動 |
| 東京エレクトロン (8035) | 59,450 | -4,210 (-6.61%) | 前日 +4.53% から一転、今日の最大の重し |
| アドバンテスト (6857) | 26,765 | -1,405 (-4.99%) | 半導体検査装置。装置株が揃って急落 |
| ソフトバンクG (9984) | 7,426 | +49 (+0.66%) | 前日 -11.28% の反動で自律反発 |
| 三菱UFJ (8306) | 3,219 | +50 (+1.58%) | 銀行は連日逆行高。利上げ観測の追い風 |
| トヨタ自動車 (7203) | 2,850 | +12 (+0.41%) | 自動車も逆行高。円安・バリュー物色 |
注: 日経平均の指数終値・騰落、個別銘柄の終値・騰落 (6/5 vs 6/4) はいずれも yfinance で取得 (今回は指数 6/5 も取得できた)。
2. なぜ装置株が今日売られたか — 3 つのドライバー
① ブロードコム ショックの「2 日目」の波及
6/4 に米半導体安が AI ファブレス系を直撃した後、6/5 は 半導体安が 2 日目に入り、前日逆行高だった装置株にも改めて売りが及んだ。米フィラデルフィア半導体株指数 (SOX) の調整が続く中、「半導体はどの層も無傷ではいられない」という見方が広がった。前日に「規制の適用除外観測」で買われた東エレク・アドバンテストは、買い材料が一巡したところで利益確定売りに押された。
② 国内金利上昇 (日銀 6 月利上げ観測) の重し
日銀の 6 月会合 (JST 6/15-16) での利上げ観測 (OIS 逆算で確率 78%) が、半導体・グロースのような高 PER 株の割高感を意識させた。金利が上がると将来利益の割引率が上がり、成長株の理論価格が下がる。装置株は典型的なグロース/シクリカルなので、金利上昇局面では売られやすい。
📚 用語: 半導体製造装置 (Semiconductor Equipment) と SOX 指数 半導体を作る装置を供給するメーカー (東京エレクトロン・アドバンテスト・ASML・Applied Materials)。半導体メーカーの設備投資に業績が連動する。米 SOX 指数 (フィラデルフィア半導体株指数) は世界の半導体株の方向を示すベンチマークで、日本の装置株は SOX に強く連動する。AI 需要の鈍化懸念が SOX を押し下げると、装置株もファブレスより遅れて (だが確実に) 影響を受ける。
③ 米雇用統計 (NFP) 待ちの様子見
JST 6/5 (金) 21:30 の米雇用統計を引け後に控え、リスクを取りにくい地合い。雇用が強すぎると「米利下げ後ずれ → 米金利高 → グロース安」となるため、半導体・ハイテクのポジションを軽くする動きが出やすかった。週末をまたぐイベント前のポジション調整も重なった。
3. アジア・クロスマーケット — 同じショック 2 日目の傷の深さ
6/5 はブロードコム ショック 2 日目。アジア主要市場の傷の深さは大きく分かれた。
| 市場 | 6/5 指数 | 前日 (6/4) | コメント |
|---|---|---|---|
| 🇰🇷 韓国 (KOSPI) | -5.54% | -1.84% | 「黒い金曜日」。サイドカー発動。最も深い傷 |
| 🇯🇵 日本 (日経平均) | -1.31% | -1.36% | 装置株主導で続落。だが銀行・自動車は逆行 |
| 🇭🇰 香港 (ハンセン) | -1.15% | -1.1% | 本土投資家の買いで下げ一部相殺 |
| 🇨🇳 上海総合 | -0.74% | -0.7% | 連日アジア最浅。ただし中国半導体は急落 |
6/4 に「持ちこたえた」韓国が 6/5 に -5.54% と一気に崩れ、外国人売り (20 営業日連続) とウォン安 (1,537 へ) の悪循環に入った。日本は韓国ほど深く傷つかなかった ── 半導体集中度が韓国より低く、銀行・自動車・内需という逃避先があったため。同じショックでも「市場の構成」が傷の深さを決めた 2 日間だった。
4. マクロ / 為替
- USD/JPY 159.91 と高止まり。160 接近で介入リスクは継続。円安は輸出株 (トヨタ +0.41%) の支えで、自動車の逆行高の一因。
- 日米金利差: 日銀利上げ観測 (円高方向) と米金利高止まり (円安方向) の綱引き。今夜の NFP と 6/15-16 の日銀会合がドル円の方向を決める。
- 中東情勢 (イラン・湾岸) の緊張で原油高・リスク回避が継続。
5. 経済指標カレンダー (この週の前後)
| 日付 (JST) | 国 | 指標 / イベント | 注目度 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 6/5 (金) 21:30 | 🇺🇸 | 米雇用統計 (NFP) | ★★★ | 今夜の最大イベント。引け後で日本株は来週月曜に反映 |
| 6/上旬 | 🇯🇵 | 毎月勤労統計 (実質賃金) | ★★ | 実質賃金プラス継続なら日銀利上げを後押し |
| 6/11 (木) | 🇪🇺 | ECB 理事会 | ★★ | +25bp 利上げ確率 97% (世界的引き締め局面) |
| 6/15-16 (月火) | 🇯🇵 | 日銀 金融政策決定会合 | ★★★ | 6 月利上げ確率 78%。国内最大の山場 |
📚 用語: 米雇用統計 (NFP, Non-Farm Payrolls) 米労働省が毎月第 1 金曜に発表する非農業部門雇用者数。FRB の金融政策を最も左右する指標。日本株は発表時 (JST 21:30) には引けているが、結果は翌営業日 (この週は週明け月曜) の寄りに反映される。雇用が強すぎると「米利下げ後ずれ → 米金利高 → 株安」となる「good news is bad news」になりやすい。
6. 個人投資家向けの読み筋 (操作命令ではない)
今の局面 (ブロードコム ショック 2 日目 + 半導体の選別の混乱 + NFP 待ち) で意識したい原則:
- SBG の自律反発 (+0.66%) を「底打ち」と即断しない。前日 -11.28% の反動の範囲で、トレンド転換を示すものではない。
- 半導体を「層別」で見続ける ── ただし向き先は日替わり。6/4 は装置が逆行高、6/5 は装置が急落。着地点が定まるまでは、セクター内の選別に「正解」を決めつけない。
- NFP を引け後に控えた金曜にレバレッジを増やさない。週末をまたぐイベント前で、結果次第で来週月曜の寄りが大きく動く。
- 逆行高の銀行・自動車も「割安だから安全」ではない。利上げ観測が剥落 (日銀が見送り) すれば、ローテーションは逆回転しうる。6/15-16 の日銀会合がその分岐点。
7. データソース・引用
引用 URL (カテゴリ別)
- JP 6/5 (金) 市況: 日経CNBC — 日経平均株価 続落、半導体・電線株に売り 金利上昇警戒 / 日本経済新聞 — 東証大引け 日経平均は続落 AI・半導体関連に売り
- ブロードコム (AVGO) 決算 (発端): Bloomberg — ブロードコム株が急落、AI 向け半導体の売上高見通しが予想に届かず / 日本経済新聞 — 米ブロードコム株価が急落
- アジア連動 (韓国の暴落): 파이낸셜뉴스 — '黒い金曜日' KOSPI 5% 台急落 / 이투데이 — KOSPI 5% 急落 8160 で引け、'삼전닉스' ショック
- 日銀 6 月会合・利上げ観測: 日本経済新聞 — 日銀、強まる 6 月利上げ論
- 前日の日本株: 6/4 (木) の日本株デイリー
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本記事は情報提供のみを目的としています。投資勧誘や個別銘柄の売買推奨ではありません。記載の数値は取得時点のもので、市場開閉や訂正により変動します。投資判断はご自身の責任で行ってください。本記事の見解は執筆者個人のもので、所属組織の見解を代表するものではありません。