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Bull Note米国株 デイリー戦略ノート

用語 · テクニカル

PEAD (Post-Earnings-Announcement Drift)3

決算後ドリフトとは|好決算銘柄が決算後も上昇を続ける過小反応

読み: けっさんごどりふと

決算でポジティブ(ネガティブ)サプライズを出した銘柄が、その後も数週間〜数ヶ月、同じ方向へ株価が滑り続けやすい過小反応のアノマリー。 PEAD は「サプライズの方向は決算後もしばらく続きやすい」という、決算分析と最も相性のよいアノマリー。

ひとことで言うと: 決算でポジティブ(ネガティブ)サプライズを出した銘柄が、その後も数週間〜数ヶ月、同じ方向へ株価が滑り続けやすい過小反応のアノマリー

決算後ドリフトとは

決算後ドリフト (PEAD / Post-Earnings-Announcement Drift) とは、四半期決算でアナリスト予想を上回る (下回る) サプライズを出した銘柄が、発表直後だけでなくその後も数週間〜約 60 営業日 (およそ 3 ヶ月) にわたって、サプライズと同じ方向へ株価が緩やかに滑り続けやすい現象を指す。Ball & Brown (1968) が最初に記録し、Bernard & Thomas (1989, 1990) が標準化された予想外利益 (SUE / Standardized Unexpected Earnings) の上位・下位デシルで定式化した。効率的市場仮説 (EMH) なら一瞬で織り込まれるはずの好材料が、時間をかけてしか織り込まれない「過小反応 (underreaction)」が核心。歴史的には四半期あたり約 4%、SUE 上位ロング・下位ショートのヘッジ戦略で四半期 8〜9% (年率換算で約 35%、コスト控除前) という大きさが報告されてきた。

なぜ重要か / 株式市場での見方

PEAD は「サプライズの方向は決算後もしばらく続きやすい」という、決算分析と最も相性のよいアノマリー。投資家は予想外利益の符号と大きさ (SUE) を手がかりに、好決算銘柄を追随、悪決算銘柄を回避する根拠に使う。Bernard & Thomas は SUE 上位・下位デシルの平均リターン差が 1974-1985 年の 48 四半期中 41 四半期で正だったと示し、シグナルの安定性を裏づけた。ドリフトの約 25〜30% は次回決算前後の 3 日間 (取引日全体の約 5%) に集中するという観察もあり、次の決算が触媒になりやすい。ただし効果は低流動性・低機関投資家保有・アナリストカバー薄の「分析しにくい銘柄」ほど強く残る傾向があり、大型株では薄まりやすい。

注意点 — アノマリーとの距離感

PEAD は近年「弱まった」とする研究が多い。裁定取引の活発化と流動性向上でシグナルが先回りされたこと、加えて決算の持続性 (earnings persistence) 低下で発表当日の即時反応が強まり、後追いの余地が縮んだことが主因とされる (Columbia/CEASA の研究等)。完全には消えていないが、効果は流動性が低く機関保有・アナリストカバーが薄い銘柄に偏って残るため、流動性の高い大型株では当てにしにくい。数値も集計期間と手法で大きく振れ (年率 8.76〜43.08% の幅、最近の一部研究は 3 ヶ月で約 5% の水準)、過去の平均的な傾きであって「好決算なら必ず上がる」わけではない。取引コストを引くと縮む点にも注意。

関連する用語・指標

本用語は数ある市場アノマリーの一つです。季節性・カレンダー効果・効率的市場仮説との関係など全体像はアノマリーの解説を参照してください。関連するアノマリーは本ページ下部の関連リンクから辿れます。

好/悪決算の60日ドリフト
±約2%
近似値
歴史的な四半期効果
約4%/四半期
過去の平均、近年は縮小
SUE上位−下位ヘッジ
四半期8〜9%
年率約35%・コスト控除前
効果の方向
近年は減衰
裁定・即時反応強化で縮小
PEAD の代表的な大きさ (Bernard & Thomas 1989/1990, 集計期間 1974-1986 中心、いずれもコスト控除前)。近年は効果が減衰しているとの研究が多い。
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関連する用語

出典

免責: 本記事は情報提供のみを目的としています。投資勧誘や個別銘柄の売買推奨ではありません。 最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。